この記事は HTML アドベントカレンダーの 4 日目の分です。
HTML の dl
要素 (説明リスト、いわゆる定義リスト) は、名前と値 (用語と説明) からなるグループの連なりを表します。ひとつのグループには dt
要素と dd
要素がそれぞれひとつ以上含まれます。
よく見るのは dl
要素の直下に dt
要素と dd
要素が来る形でしょう。以下の例では dl
要素にふたつのグループが含まれます。
<dl>
<dt>琥珀</dt>
<dd>寒天を使い透明感のある菓子の総称。</dd>
<dd>琥珀糖のこと。</dd>
<dt>琥珀糖</dt>
<dt>干琥珀</dt>
<dd>寒天を煮て固め表面を乾燥させた菓子。シャリっとした表面とプルっとした中身の対比が癖になる。</dd>
</dl>
スタイルシートを適用したり、マイクロデータの項目を作成したりするために、グループひとつずつを表す要素が欲しくなるかもしれません。そのときは div
要素を使ってグループを明示できます。
<dl>
<div>
<dt>琥珀</dt>
<dd>寒天を使い透明感のある菓子の総称。</dd>
<dd>琥珀糖のこと。</dd>
</div>
<div>
<dt>琥珀糖</dt>
<dt>干琥珀</dt>
<dd>寒天を煮て固め表面を乾燥させた菓子。シャリっとした表面とプルっとした中身の対比が癖になる。</dd>
</div>
</dl>
dl
要素に含まれるグループを明示したいという要望は昔からあり、XHTML2 では di
要素が定義されていました。HTML5 に対しても di
要素 (または dli
要素) が何度も提案されましたが、スタイルに関することはスタイルシートで解決すべきという意見、および新要素を導入すると従来の HTML パーサでは意図しない結果になるという問題から、そのたびに見送られてきました。
最終的に、div
要素を使えば従来の HTML パーサでも問題なく、またブラウザのデフォルトスタイルシートの影響も受けづらいということで、div
要素を使う案が採用されました。
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